
このブログでは、不動産会社の“リアルな一日”を、一般視点から少しゆるめにお届けします。「これから不動産業界で働いてみたい」「管理会社って何してるの?」
そんな方に、少しでも身近に感じてもらえたら嬉しいです。
退去の立ち会いって、何度経験しても少し胸が熱くなります。
「ここで暮らしていた人が、今日でこの部屋を離れるんだな」と思うと、 ただの業務ではなく、一つの暮らしの終わりに立ち会っているような気持ちになります。
3年ほど住んでくださっていた方の退去立ち会いがありました。
鍵を受け取る前に、お部屋の中を一緒に確認していく時間。
壁のちょっとした汚れや、すり減った床を見ると、 そこに生活の積み重ねが感じられるんです。
「ここで朝食をとって、あの窓辺で休んでいたのかな」なんて、 つい想像してしまうこともあります。
管理の仕事って、表面上は“修繕”や“清掃手配”のような事務的な側面が多いけれど、 実は「人の暮らしを次へつなぐ」仕事なんですよね。
退去のあとには、次の入居者さんを迎えるための準備が始まります。
その切り替えの瞬間こそ、今までを大切にしながら、次の暮らしを支えるという管理の本質があるように感じます。
立ち会いで、退去される方が最後に 「管理の方がいつも丁寧で助かりました。安心して暮らせました」と言ってくれたんです。
その言葉を聞いた瞬間、 「ああ、この仕事をしていてよかった」と心から思いました。
一人ひとりの暮らしにちゃんと寄り添えていたんだなって。
退去の立ち会いは、ただのチェックではありません。
暮らしの終わりと始まりをつなぐ橋渡しのような時間です。
その橋を、できるだけ穏やかで、あたたかいものにしていくことが、 私たち管理会社の役割だと感じています。
退去の瞬間は、管理にとっても一区切りです。
でも、それは終わりではなく、新しいスタートの始まり。
どんな小さな部屋でも、そこには誰かの物語があり、 私たちはその物語を丁寧に受け継ぐ仕事をしています。
今日もまた、次の暮らしのページをめくる準備をしています。
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