建物の価値を長く保つための工夫

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このブログでは、不動産会社の“リアルな一日”を、一般視点から少しゆるめにお届けします。「これから不動産業界で働いてみたい」「管理会社って何してるの?」
そんな方に、少しでも身近に感じてもらえたら嬉しいです。

建物には、人と同じように年齢があります。

年月を重ねるごとに、少しずつ姿を変え、手をかけた分だけ味わいが出てくる。

だから私はいつも、「建物を長生きさせるにはどうすればいいか」を考えながら現場を歩いています。


まず大切なのは、「小さな変化を見逃さないこと」

壁の汚れ、排水溝の詰まり、共用灯のチラつき。

どれも放っておけば大きな修繕につながるサインです。

私は巡回点検のとき、少しでも違和感を覚えたら、 その場で写真を撮ってメモを残すようにしています。

気づく力は、建物の健康を守る一番の武器です。


次に意識しているのが、「早めの手当て」

劣化を完全に止めることはできません。

でも、早い段階で補修をすれば、費用も手間もぐっと抑えられます。

「まだ大丈夫」と思うか、「今のうちに直しておこう」と思うかで、 5年後、10年後の建物の姿はまったく違ってきます。

オーナー様にもその重要性をお伝えしながら、予防型の管理を意識して取り組んでいます。


そしてもう一つ、私が大切にしているのは、「建物の魅力を維持する視点」です。

古くなることは悪いことではありません。

むしろ、築年数が経った建物ほど味が出てきます。

だからこそ、「古さを補う工夫」ではなく「古さを活かす工夫」を意識しています。

たとえば、照明の色を変えて温かみを出す、 看板を新しくして印象を明るくするなど、 小さな工夫で建物の印象は大きく変わります。


築30年の物件で外壁を再塗装したときのこと。

工事が終わって見上げた瞬間、 「この建物、まだまだ元気だな」と思わず笑ってしまいました。

オーナー様も「ここまできれいになるとは」と嬉しそうで、 その笑顔を見たとき、改めて管理の仕事の意義を感じました。


 建物の価値を守ることは、資産を守るだけでなく、そこに暮らす人たちの安心を守ることでもあります。

派手なことはできなくても、コツコツと点検し、早めに手を打つ。

その積み重ねが、建物を長く生かす力になります。

今日もまた、古い建物の壁に手を当てながら、 「これからもよろしく」と、静かに声をかけています。

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この記事を書いた人

不動産業界で勤続12年目です。今までに賃貸、管理、収益売買など幅広い業務を経験してきました。
宅地建物取引士の資格を持ち、賃貸不動産経営管理士としての専門知識を有しています。
細かい内容はぼかしながら、賃貸物件の管理、不動産取引、収益物件の売買など、多岐にわたる業務のリアルを発信していきます。
顧客との信頼関係を大切にし、効果的な問題解決と優れたサービス提供を通じて、不動産取引の成功をサポートしていきます。

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