収益不動産【物件スペック編】この物件は“選ばれる理由”を持っているか

ここで意識してほしいのは、

**「良いかどうか」ではなく
「選ばれるかどうか」**です。

この記事は、【エリア編】賃貸需要がある場所かを徹底的に見るの続きです。同じモデル物件について、今度は物件そのもののスペックを見ていきます。


不動産投資では、
どれだけ条件が整っていても、

最終的に入居者に選ばれなければ意味がありません。

つまり、
この章で見るべきポイントは一つです。

👉 この物件は他と比べて選ばれるのか?

ここを徹底的にチェックしていきます。


目次

■今回の物件スペックの整理

まずは前提を整理します。

・築28年(軽量鉄骨)
・間取り:2DK
・戸数:4戸
・外観:一般的
・設備:特に強みなし

一見すると、
「普通のアパート」です。

ここがポイントです。

“普通”は一番判断が難しいです。


■チェック① 間取りは今の需要に合っているか

まず見るべきは間取りです。

今回の物件は「2DK」。

このタイプは、
一昔前までは主流でした。

ただ現在は、

👉 1LDKや2LDKが主流

になりつつあります。

理由はシンプルで、

・リビングを重視する生活スタイル
・在宅時間の増加

こうした変化です。

その結果、
2DKは少しずつ選ばれにくくなっています。

もちろん、
完全に需要がないわけではありません。

ただし、

👉 「あえて選ばれる理由が弱い」

これが現実です。

つまりこの時点で、

競争において一歩不利なポジションにいます。


■チェック② 築年数のポジション

次に築年数です。

築28年。

これは非常に重要なゾーンです。

なぜなら、

👉 「古すぎないが、新しくもない」

というポジションだからです。

ここで比較対象を考えてみてください。

・築10年 → きれいで人気
・築40年 → 家賃が安くて割り切り需要あり

この2つに対して、

築28年はどうでしょうか。

・そこまで安くない
・そこまで新しくもない

つまり、

👉 中途半端なポジションです。

このゾーンは、
実は一番競争が厳しいです。

なぜなら、
「決め手がない」からです。


■チェック③ 見た目・第一印象

ここは意外と重要です。

入居者は最初に、

👉「写真」
👉「外観」

で判断します。

今回の物件は、

・外観:普通
・特徴:なし

つまり、

👉 スルーされやすい物件です。

ここで考えてほしいのは、

「10件並んだ中でクリックされるか?」

という視点です。

特別にきれいでもなく、
デザイン性もない場合、

一覧の中に埋もれる可能性が高いです。


■チェック④ 強みはあるか?

ここが一番重要です。

どんな物件でもいいので、
一つは聞いてみてください。

👉「この物件の強みは何?」

今回の物件の場合、

・価格 → 購入者目線
・利回り → 購入者目線

であり、

👉 入居者にとっての強みが弱い

という状態です。

これは非常に危険です。

なぜなら、

入居者は利回りでは選ばないからです。

・住みやすさ
・きれいさ
・便利さ

こういった要素で判断します。

この視点で見ると、

今回の物件は

👉 「決め手に欠ける」

と言えます。


■チェック⑤ 競合と並べたときの位置

ここで重要なのが、
単体ではなく「比較」です。

同じエリアに、

・築20年の1LDK
・築30年のリフォーム済み物件

があった場合、

今回の物件はどう見えるか。

答えはシンプルです。

👉 優先順位が下がる可能性が高い

つまり、

後回しにされる物件です。

これが続くと、
どうなるか。

👉 空室が長引きます。


■物件スペック評価まとめ

ここまで整理します。

・間取り → やや時代遅れ
・築年数 → 中途半端ゾーン
・外観 → 普通
・強み → ほぼなし
・競争 → 不利になりやすい


■最終評価

👉 評価:△〜×(やや厳しい)


■初心者にとっての意味

このレベルの物件は、

👉「絶対ダメではない」
👉「でもラクではない」

というポジションです。

つまり、

・家賃調整
・リフォーム
・募集戦略

こうした工夫が必要になります。

初心者が最初に持つには、
少し難易度が高いタイプです。


■この時点での判断

エリアも△、
物件も△〜×。

この時点で、

👉「他でカバーできるか?」

という判断になります。

つまり、

・収支がかなり良い
・リスクが低い

このどちらかが必要です。


物件のスペックだけでは判断できません。次は、収支の数字を分解して見ていきます。

▶次の記事:【収支編】その利回り、本当に収益が成立するのかを分解する

この記事は、賃貸仲介・管理・収益不動産の売買仲介など、不動産会社での実務経験をもとに執筆しています。

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この記事を書いた人

ときどのアバター ときど 宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(個人資産相談業務)/相続支援コンサルタント

不動産業界12年目。現在も北関東の不動産会社に勤務し、賃貸管理・収益物件の売買・査定・現地確認などの実務に携わっています。栃木・群馬・茨城の収益物件について、空室・修繕・融資・売却まで、利回りだけでは分からない点を現場目線で解説しています。

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